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【動画で解説】Mac編 – ラズパイのIPアドレス固定入門 SSH版(有線・無線対応)
視聴時間:9分2秒
記事のみでは、理解しにくい際などに動画をお役立てください。
【動画の内容】
0:00 はじめに
1:17 手順①:SSH接続
2:17 手順②:ラズパイのIPアドレスの確認
2:50 手順③:固定IPアドレスで使用するIPアドレスの確認
4:08 手順④:ルーターなどのIPアドレス確認
4:38 手順⑤:IPアドレスを固定するための設定
6:20 手順⑥:設定を反映させる
6:48 手順⑦:再度SSH接続
7:37 手順⑧:ラズパイの固定IPアドレスの確認
【検証機器など】
・Mac
– iMac 2017 Intel CPU
– macOS:macOS Monterey バージョン12.2
・Raspberry Pi
– Raspberry Pi 4 Model B/8GB
– Raspberry Pi Imager/Raspberry Pi OS Full 32bit
– Raspbian GNU/Linux 10 (buster)
– Linux raspberrypi 5.4.51-v7l+ #1333 SMP Mon Aug 10 16:51:40 BST 2020 armv7l GNU/Linux
【手順】ラズベリーパイのIPアドレス固定 SSH版
【有線LAN・無線(WiFi)対応】
SSHでMacとラズベリーパイを接続した状態で、IPアドレスを固定する方法を解説。
* SSH:Secure Shell(暗号・認証の技術を利用し、安全にリモートコンピュータと通信をするためのプロトコル)遠隔操作
今回利用するラズパイは、以下の記事
:【保存版:Mac編】ヘッドレスでラズパイOSセットアップ入門(HDMIディスプレイ・USBマウス/キーボードなし)- SSH・VNC
で、
・SSH接続を許可済み
・無線(WiFi)を設定済み
のラズパイを利用しています。
また、GUI(グラフィカル ユーザー インターフェース)でSSH接続の許可をする方法については以下の記事
:【簡単!】MacでラズパイのSSH接続・設定入門(リモート接続・操作)
を、GUIで一連の設定をする方法は
:【使用機器レビュー付き】ラズパイ使い方・はじめ方入門:開封〜インストール手順(Raspberry Pi 4 Model B 8GB RAM)
の記事を参照ください。
手順①:SSH接続
同一のネットワークにMacとラズベリーパイを接続した状態で、Macの「ターミナル」のアプリを起動した状態で、以下のコードを実行します。
ターミナルで実行するコード(半角英数で入力後「enterキー」)
ssh pi@raspberrypi.local
(ssh ラズパイのユーザー名@ラズパイのホスト名.local)
初めての接続の場合接続するか問われるので以下のコードを入力。
ターミナルで実行するコード(半角英数で入力後「enterキー」)
yes
その後、パスワードを求められるので半角英数でラズパイのパスワードを入力後「enterキー」を押します。
【参考:デフォルト(初期状態)の設定】
・ユーザ名:pi
・ホスト名:raspberrypi
・パスワード:raspberry
ターミナルの表示画面で
pi@raspberrypi:
* デフォルトのユーザ名・ホスト名の場合の表示例
と表示されれば、SSH接続に成功です。
また、必要に応じて、ラズパイのパッケージのインデックスファイル一覧の更新し、OSをアップデートします。
ターミナルで実行するコード(半角英数で入力後「enterキー」)
sudo apt update
* aptコマンド:Debian系のディストリビューションに使われるパッケージ管理用コマンド
ターミナルで実行するコード(半角英数で入力後「enterキー」)
sudo apt upgrade -y
手順②:ラズパイに割り当てられているIPアドレスの確認
ラズパイで現在、割り当てられているIPアドレスを確認するには以下のコードを実行します。
ターミナルで実行するコード(半角英数で入力後「enterキー」)
ifconfig
IPアドレスは
・「wlan0」:無線(WiFi)の場合
・「eth0」:有線LANの場合
の所の「inet」の記述を確認します。
・inet 〜:IPアドレス
* 表示の一例:inet 192.168.1.12
「inet」の後に表示されている数字が、現在ラズパイに割り当てられているIPアドレスです。
【無線(WiFi)の場合の表示例】
pi@raspberrypi:~ $ ifconfig
wlan0: flags=x mtu x
inet 192.168.1.11 netmask 255.255.x.x broadcast 192.168.x.x
inet6 x::x:x:x:x prefixlen x scopeid x 〜
【有線LANの場合の表示例】
pi@raspberrypi:~ $ ifconfig
eth0: flags=x mtu x
inet 192.168.1.12 netmask 255.255.x.x broadcast 192.168.x.x
inet6 x::x:x:x:x prefixlen x scopeid x
inet6 x:x:x:x:x:x:x:x prefixlen x scopeid x
手順③:固定IPアドレスで使用するIPアドレスの確認
固定IPアドレスにしたいアドレスが、現在使われているか確認するために、以下のコードを実行します。
ターミナルで実行するコード(半角英数で入力後「enterキー」)
ping {固定IPアドレスにしたいIPアドレスの入力}
* {}の所を、IPアドレスに置き換えてください。例 ping 192.168.1.100
* 基本的には、手順②で得られたIPアドレス(inet 192.168.1.x)の右端の数字(xの所)を変更します
* 指定したIPアドレスが使えない場合には「名前またはサービスが不明です」と表示されるようでした。 例 ping 192.168.1.300
既に、IPアドレスが使われている場合には、以下のような表示になります。
【表示例:IPアドレスが既に使われている】
PING 192.168.1.x (192.168.1.x) 56(84) bytes of data.
64 bytes from 192.168.1.x: icmp_seq=1 ttl=64 time=0.092 ms
64 bytes from 192.168.1.x: icmp_seq=2 ttl=64 time=0.090 ms
64 bytes from 192.168.1.x: icmp_seq=3 ttl=64 time=0.064 ms
64 bytes from 192.168.1.x: icmp_seq=4 ttl=64 time=0.058 ms
確認を終了する場合は、
・「contorolキー」+「Cキー」
を押します。
IPアドレスが、まだ、使われていない場合には以下のような表示になります。
【表示例:IPアドレスが使われていない】
ping 192.168.1.x
PING 192.168.1.x (192.168.1.x) 56(84) bytes of data.
From 192.168.1.x icmp_seq=1 Destination Host Unreachable
From 192.168.1.x icmp_seq=2 Destination Host Unreachable
From 192.168.1.x icmp_seq=3 Destination Host Unreachable
From 192.168.1.x icmp_seq=4 Destination Host Unreachable
From 192.168.1.x icmp_seq=5 Destination Host Unreachable
まだ、使われていないIPアドレスを固定アドレスとして使っていきますので、忘れないようにメモなどをしておきます。
手順④:ルーターなどのIPアドレス確認
ルーター(デフォルトゲートウェイ・DNSサーバーを含む)のIPアドレスを確認するには、以下のコードを実行します。
ターミナルで実行するコード(半角英数で入力後「enterキー」)
route -n
【表示例:ルーターなどのIPアドレス】
ゲートウェイ
192.168.1.x
0.0.0.0
ゲートウェイの下に表示されている「192.168.1.x」と表示されているのがルーターなどのIPアドレスになります。
固定IPアドレスの設定の際に使うので、忘れないようにメモなどをしておきます。
手順⑤:IPアドレスを固定するための設定(コピペ素材あり)
ラズパイのIPアドレスを固定するためには、「dhcpcd.conf」を編集する必要があります。設定を編集するには、以下のコードを実行します。
ターミナルで実行するコード(半角英数で入力後「enterキー」)
sudo nano /etc/dhcpcd.conf
上記のコードを実行後に、編集画面になるので、ファイルの一番下部(一例)に以下の記述を追加します。
【無線(WiFi)用のコピー&ペースト素材】
#WiFi static IP configuration:
interface wlan0
static ip_address=192.168.1.101
static routers=192.168.1.1
static domain_name_servers=192.168.1.1
* interface(無線の場合は「wlan0」)
* static ip_address={固定したいIPアドレス}
* static routers={ルーターのIPアドレスを入力:デフォルトゲートウェイ}
* static domain_name_servers={ルーターのIPアドレスを入力:DNSサーバー}
*「=」のところにスペースを入れるとエラーになるようでした。
【有線LAN用のコピー&ペースト素材】
#wired LAN static IP configuration:
interface eth0
static ip_address=192.168.1.102
static routers=192.168.1.1
static domain_name_servers=192.168.1.1
* interface(有線LANの場合は「eth0」)
* static ip_address={固定したいIPアドレス}
* static routers={ルーターのIPアドレスを入力:デフォルトゲートウェイ}
* static domain_name_servers={ルーターのIPアドレスを入力:DNSサーバー}
*「=」のところにスペースを入れるとエラーになるようでした。
IPアドレスの固定に関する記述を追記したら
・「controlキー」+「Oキー」
を押した後に、
・「enterキー」
を押すと保存が確定します。
ファイルの編集を終了するには、
・「controlキー」+「Xキー」
を押します。
手順⑥:設定を反映させる
固定IPアドレスの設定を反映させるには、ラズパイを再起動します。再起動するには、以下のコードを実行します。
ターミナルで実行するコード(半角英数で入力後「enterキー」)
sudo reboot
コードを実行後、しばらく待ちます。
手順⑦:再度SSH接続
手順①と同様の方法で、MacからラズパイにSSH接続をします。
ターミナルで実行するコード(半角英数で入力後「enterキー」)
ssh pi@raspberrypi.local
(ssh ラズパイのユーザー名@ラズパイのホスト名.local)
手順⑧:ラズパイに割り当てられている固定IPアドレスの確認
先ほど設定したIPアドレスが反映されているか確認します。確認するには、以下のコードを実行します。
ターミナルで実行するコード(半角英数で入力後「enterキー」)
ifconfig
IPアドレスは、手順②と同様に
・「wlan0」:無線(WiFi)の場合
・「eth0」:有線LANの場合
の所の「inet」の記述を確認するとわかります。
・inet 〜:IPアドレス
* 表示の一例:inet 192.168.1.101
「inet」の後に表示されている数字が、現在ラズパイに割り当てられているIPアドレスです。
【無線(WiFi)の場合の表示例】
pi@raspberrypi:~ $ ifconfig
wlan0: flags=x mtu x
inet 192.168.1.101 netmask 255.255.x.x broadcast 192.168.x.x
inet6 x::x:x:x:x prefixlen x scopeid x 〜
【有線LANの場合の表示例】
pi@raspberrypi:~ $ ifconfig
eth0: flags=x mtu x
inet 192.168.1.102 netmask 255.255.x.x broadcast 192.168.x.x
inet6 x::x:x:x:x prefixlen x scopeid x
inet6 x:x:x:x:x:x:x:x prefixlen x scopeid x
無事に固定IPアドレスが反映されました。
初めて行う場合には、戸惑うかもしれませんが、慣れてしまえば、簡単そうですね。
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