これは便利!ラズパイでフォルダ共有・ファイル共有ができるSamba
ラズベリーパイでファイル共有関連の情報を調べていると
・ファイル共有サーバー
・NAS(Network Attached Storage:コンピュータネットワークに直接接続して使うファイルサーバー)
などと様々な情報があるようでした。
今回は、今後のプログラミングの利便性を考え
・ラズパイに共有フォルダ作成(共有フォルダー)
をする方法で、Macの環境からでもラズパイのファイルを共有できるように設定してみます。
今回は、共有フォルダ作成のために「Samba」を使います。
*Samba
:UNIX系OSとWindowsとの間で、ネットワーク上のファイルやプリンタの共有などができるソフトウェア。
:機能として、共有フォルダと呼ばれるサーバ側の空間に、ファイルを格納する機能がある。NASとしての機能を果たす。
【動画で解説】Mac編:ラズパイでフォルダ共有・ファイル共有入門(Samba)
視聴時間:5分9秒
*SSH:Secure Shell(暗号・認証の技術を利用し、安全にリモートコンピュータと通信をするためのプロトコル)
*VNC(Virtual Network Computing):ネットワーク上の離れたコンピュータを遠隔操作ができるソフトウェア。デスクトップ画面を操作できる。
【使用環境】
・Mac(macOS)
・ラズパイ4 – Raspberry Pi 4 Model B 8GB RAM(Raspberry Pi OS Full)
・Samba(ラズパイにインストール)
ラズパイにSamba導入・Samba設定ファイルの編集・Sambaユーザーのパスワード設定・Samba再起動・起動確認 – ターミナルで実行コード
【パッケージリストの更新・Raspberry Pi OSのアップグレード】
パッケージのインデックスファイル一覧を更新。
以下のコードを半角英数で入力後「enterキー」を押します。
sudo apt update
* aptコマンド:Debian系のディストリビューションに使われる
パッケージ管理用コマンド
OSのアップグレード(インストール済みのパッケージ更新)。
以下のコードを半角英数で入力後「enterキー」を押します。
sudo apt upgrade
* 普段OSのアップグレードをされていない場合などは、ここで数時間かかってしまう場合もあります。必要に応じてとばしてください。
* sudo apt dist-upgrade:インストール済みのパッケージ更新、不要パッケージの削除など
Sambaをインストール。
以下のコードを半角英数で入力後「enterキー」を押します。
sudo apt install samba samba-common-bin
インストール途中の画面表示で「いいえ」を選択。
*利用中のルーターなどからラズパイのIPアドレスを取得している場合に、WINS(Windows Internet Name Service)からコンピュータ名・IPアドレスをひも付けたものを提供される仕組み。
【Samba設定ファイルの編集・バックアップ】
Sambaの設定ファイル(smb.conf)を編集する前に、念のためバックアップもしておきます。
Samba設定ファイルの編集・バックアップ。
以下のコードを半角英数で入力後「enterキー」を押します。
sudo nano /etc/samba/smb.conf /etc/samba/smb.conf_backupdata
以下を追記して保存します。
以下のコードを半角英数で入力後、保存します(「controlキー+O(オー)」で保存、「enterキー」で確定)
[pi]
comment = RaspberryPi-shared-folder
path = /home/pi/
guest ok = no
read only = no
force user = pi
*各コード解説
[pi] #共有フォルダの名前
comment = RaspberryPi-shared-folder #コメント自由記述
path = /home/pi/ #共有フォルダのパスを指定する
guest ok = no #ゲストアカウント(パスワード不要)で接続を許可するかどうか。
read only = no #読み取り専用かどうか。書き込みもしたい場合は、no
force user = pi #ファイル操作を、ユーザー「pi」 によって実行。
保存後に「controlキー+X(エックス)」で編集を終了します。
【Sambaユーザーのパスワード設定】
Sambaユーザーのパスワード設定。
以下のコードを半角英数で入力後「enterキー」を押します。
sudo smbpasswd -a pi
*「pi」はユーザー名。デフォルトユーザー名はpi
【Sambaのサービスを再起動と起動確認】
Sambaを再起動します。
以下のコードを半角英数で入力後「enterキー」を押します。
sudo systemctl restart smbd
Sambaの起動状況を確認します。
以下のコードを半角英数で入力後「enterキー」を押します。
sudo systemctl status smbd
smbd.service – Samba SMB Daemon
Loaded: loaded (/lib/systemd/system/smbd.service; enabled; vendor preset: enabled)
Active: active (running)
Active: active (running)と表示されていれば、Sambaが起動している状態です。
【ラズパイのIPアドレス確認】
ラズパイのIPアドレスを確認します。
以下のコードを半角英数で入力後「enterキー」を押します。
ip a
*「ip addr show」でも可
有線LANの場合のIPアドレス:「eth0:」と書かれたところの「inet」に続く数字。
Wi-Fiの場合のIPアドレス:「wlan0:」と書かれたところの「inet」に続く数字
この方法でわからない場合は、SSH・VNC有効化した状態で、ラズパイの画面右上部のWi-Fiのアイコンにマウスカーソルを移動させたり、VNCのアイコンをクリック後に表示される画面でIPアドレスを確認してみてください。
続いて、Macから共有フォルダに接続します。
Macの設定:ラズパイ・Sambaでフォルダ共有
Macの「Finder – 移動 – サーバへ接続…」をクリック後に表示される画面で
smb://ラズパイのIPアドレス
を入力しし「接続」をクリックします。
「サーバ “ラズパイのIPアドレス” 用の名前とパスワードを入力してください。」の画面で、以下
登録ユーザ:pi
パスワード:Sambaユーザーのパスワード設定で設定したパスワードを入力
を入力し「接続」をクリックします。
「”ラズパイのIPアドレス” 上のマウントするボリュームを選択してください」
の表示で「OK」をクリックするとFinder内でフォルダが共有され、ラズパイのファイルなどの操作ができるようになります。
Mac上でラズパイのデスクトップ画面を遠隔操作。
:【難しい…?】MacでラズパイのVNC接続・設定入門(リモートデスクトップ)