Windowsパソコンで、ADB環境(Android Debug Bridge環境)を構築するための一例の覚書です。
【必要な物】
・USBケーブル(パソコンとAndroidスマホ・タブレットを繋げるもの)
・パソコン(Windows 10) * 確認時点では、Windows 7では出来ませんでした。
・Android端末(スマホ・タブレット)
【手順】
① Android端末の設定
:開発者向けオプションの設定
② パソコンの設定
:ADB環境の構築のためにパソコンにAndroid SDK Platform-Toolsをダウンロード
:コマンドプロンプトでadbを実行出来るようにする
③ 各種ADBコマンドの実行
手順①:Android端末の設定:開発者向けオプションの設定
「開発者向けオプション – USBデバッグ:ON(・スリープモードにしない:ON)」の設定にします。
*「開発者向けオプション」を表示させるためには「設定 – 端末情報 – ビルド番号」の「ビルド番号」を7回程タップすると「開発者(デベロッパー)になりました」のような表示がされます。すると、「設定 – 開発者向けオプション」が表示されます。
初めて、パソコンとAndroid端末をUSBで接続する場合には、以下の画面が、Android端末に表示されます。
「 USBデバッグを許可 」
すると、パソコンがAndroid端末を認識出来るようになります。
手順②:パソコンの設定:ADB環境の構築
【Windows編】adb環境構築入門(ダウンロード〜コマンドプロンプトで実行)(動画)
視聴時間:2分24秒
一連の手順を動画でまとめておきました。記事だけではわからない場合にご活用ください。
【追記:2022年2月22日】
動画の1分50秒あたりからの説明で
adb
と入力後にenterキーを押すと、長い文章が出力されるとありますが、
・Android SDK Platform-Tools(バージョン32.0.0 2022年1月)
で実施してみたところ、何も出力されない仕様になっているようでした。
そのため、動作確認をする一例としては、
adb help
と入力後にenterキーを押すと動画と同じような表示がされますので、実機で試す前にadb環境構築の確認目的で実行してみてください。
ADB環境の構築のためにパソコンにAndroid SDK Platform-Toolsをダウンロード
・Android SDK Platform-Tools
SDK Platform-Tools リリースノート | Android Developers
https://developer.android.com/studio/releases/platform-tools?hl=ja
* 2020年3月22日確認時点の情報では、「SDK Platform-Tools for Windows をダウンロード」をクリックしても何も反応がありませんでした。
対応方法としては、
・右上部にある「LANGUAGE」
をクリックし、
・「English」を選択
するとダウンロード出来ました。(Google Chromeのブラウザで確認)
下記の記事ページに動画で解説もしておきました。
:【ADBで困った…】Android SDK Platform Toolsがダウンロード出来ないを解決
* 2020年5月時点では解決しているようでした。
コマンドプロンプトでadbを実行出来るようにする方法例
コマンドプロンプトに半角英数で
cd
と入力後、半角スペースをあけた状態で、SDK Platform-Tools for Windows をダウンロードして得られた「platform-tools」のフォルダを、コマンドプロンプトにドラッグし、「enter」キーを押します。
これでADBを実行するための手順が整いました。
手順③:各種ADBコマンドの実行 – 端末の確認・提供不明アプリの許可・アプリのインストール
上記の手順を実行後、パソコンとAndroid端末をUSB接続した状態で各種ADBコマンドを実行します。
以下のコードは、コマンドプロンプトに半角英数で入力します。
【端末の確認】
adb devices
を入力後、「enter」キーを押します。これでパソコンがAndroid端末を認識出来ているか確認出来ます。
出力結果が
******** device
(* は数字・アルファベット)
と表示されれば成功です。
「adb devices」を実行しても、何も端末情報が表示されない場合は、パソコンがAndroid端末を認識出来ていないので何も出来ません。
【提供不明アプリの許可】
その1
adb shell content update --uri content://settings/secure --where 'name=¥"install_non_market_apps¥"' --bind value:i:1
* contentコマンドの概要: adb shell content update –uri <URI> [–where <WHERE>]
<URI>データベースのURI名。<WHERE>項目名。–bind value:i:数値
Androidのデータ管理に使われているデータベース「コンテントプロバイダ」のデータの表示・変更を行えるようです。今回の場合は、上記の実行コードとcontentコマンドの概要を見ていただくとわかるように「設定 – セキュリティ:提供不明のアプリ」に関してcontentコマンドで変更。
許可しない場合は、最後の数字を「0」にする。
を入力後、「enter」キーを押します。実行後も何も出力はされません。
その2
adb shell settings put secure install_non_market_apps 1
でも提供不明のアプリを許可出来るようでした。許可しない場合は最後の数字を「0」に変更。
*上記のコードを実行後、Android端末にアプリをインストールする際に「インストールはブロックされました」という表示が出た場合は、「提供元不明アプリの許可」が成功していません。
【アプリのインストール(提供不明アプリが不許可の設定でのインストール)】
・手順1:パソコンでインターネット上でapkファイルをダウンロードします。
* apk – Android application PacKage形式:Googleにより開発されたAndroid専用のソフトウェアパッケージのファイルフォーマット
キーワード
:apk 入れたいアプリ名
等で検索すると見つかるのではないかと思います。ダウンロードするファイルは
・.xapk形式
・.apk形式
があるようでしたが、
・.apk形式
のファイルが必要みたいでした。
.xapk形式のファイルで試すと
need APK file on command line
(APKファイルがコマンドライン入力に必要です)
とエラーの表示が出力されました。
・手順2:apkファイルをパソコン経由でAndroid端末にインストールします。
コマンドプロンプトに以下のコードを入力し実行します。
adb devices
の出力結果が
******** device
(* は数字・アルファベット)
と表示出来ている状態にした後、
adb install
(adbでインストールするためのコマンド入力)
と入力し、半角スペースをあけた状態で、「.apk」形式のファイルをコマンドにドラッグ&ドロップします。
その後、「enter」キーを入力すると処理が始まり、最終的には
Success
(成功)
と表示されます。