Macのパソコンで、ADB環境(Android Debug Bridge環境)を構築するための一例の覚書です。
【必要な物】
・USBケーブル(MacとAndroidスマホ・タブレットを繋げるもの)
・Mac
・Android端末(スマホ・タブレット)
【手順】
① Android端末の設定
:開発者向けオプションの設定
② Macの設定
:ADB環境の構築のためにMacにAndroid SDK Platform-Toolsをダウンロード
:ターミナルでadbを実行出来るようにする
③ 各種ADBコマンドの実行
手順①:Android端末の設定:開発者向けオプションの設定
「開発者向けオプション – USBデバッグ:ON(・スリープモードにしない:ON)」の設定にします。
*「開発者向けオプション」を表示させるためには「設定 – 端末情報 – ビルド番号」の「ビルド番号」を7回程タップすると「開発者(デベロッパー)になりました」のような表示がされます。すると、「設定 – 開発者向けオプション」が表示されます。
初めて、MacとAndroid端末をUSBで接続する場合には、以下の画面が、Android端末に表示されます。
「 USBデバッグを許可 」
すると、MacがAndroid端末を認識出来るようになります。
手順②:Macの設定 – ADB環境の構築
【Mac編】adb環境構築入門(ダウンロード〜ターミナルで実行)(動画)
視聴時間:2分10秒
一連の手順を動画でまとめておきました。記事だけではわからない場合にご活用ください。
【追記:2022年2月22日】
動画の1分11秒あたりからの説明で
・adbファイルをターミナルにドラッグ&ドロップ
後にenterキーを押すと、長い文章が出力されるとありますが、
・Android SDK Platform-Tools(バージョン32.0.0 2022年1月)
で実施してみたところ、何も出力されない仕様になっているようでした。
そのため、動作確認をする一例としては、
adbファイルをターミナルにドラッグ&ドロップ後、半角英数でスペースを空けて「help」
実行コード(ユーザのところは、自動的にMacのユーザ名になっていると思います)
/Users/ユーザ名/Desktop/platform-tools/adb help
と入力後にenterキーを押すと動画と同じような表示がされますので、実機で試す前にadb環境構築の確認目的で実行してみてください。
ADB環境の構築のためにMacにAndroid SDK Platform-Toolsをダウンロード
・Android SDK Platform-Tools
SDK Platform-Tools リリースノート | Android Developers
https://developer.android.com/studio/releases/platform-tools?hl=ja
* 2020年3月22日確認時点の情報では、「SDK Platform-Tools for Mac をダウンロード」をクリックしても何も反応がありませんでした。
対応方法としては、
・右上部にある「LANGUAGE」
をクリックし、
・「English」を選択
するとダウンロード出来ました。(Google Chromeのブラウザで確認)
下記の記事ページに動画で解説もしておきました。
:【ADBで困った…】Android SDK Platform Toolsがダウンロード出来ないを解決
ターミナルでadbを実行出来るようにする方法例
ターミナルにSDK Platform-Tools for Mac をダウンロードして得られた「platform-tools」のフォルダ内のファイル「adb」(Unix実行ファイル)をドラッグします。すると以下の表示になると思います。
〜 adb
この状態で、半角英数で1つスペースをあけた状態にします。
これでADBを実行するための手順が整いました。
手順③:各種ADBコマンドの実行 – 端末の確認・提供不明アプリの許可・アプリのインストール
上記の手順を実行後、MacとAndroid端末をUSB接続した状態で各種ADBコマンドを実行します。
以下のコードは、ターミナルに半角英数で入力します。
【端末の確認】
devices
* 実際は、〜 adb devices
の状態になっていると思います。
を入力後、「enter」キーを押します。これでMacがAndroid端末を認識出来ているか確認出来ます。
出力結果が
******** device
(* は数字・アルファベット)
と表示されれば成功です。
「adb devices」を実行しても、何も端末情報が表示されない場合は、MacがAndroid端末を認識出来ていないので何も出来ません。
「adb devices」が認識しないので困っている方もいるのではないかと思います。そういった場合は、もう一度Android端末の設定がしっかり出来ているか確認してみてください。
【提供不明アプリの許可】
その1
shell content update --uri content://settings/secure --where 'name=\"install_non_market_apps\"' --bind value:i:1
* 実際は、〜 adb shell content update --uri content://settings/secure --where 'name=\"install_non_market_apps\"' --bind value:i:1
の状態になっていると思います。
* contentコマンドの概要: adb shell content update –uri <URI> [–where <WHERE>]
<URI>データベースのURI名。<WHERE>項目名。–bind value:i:数値
Androidのデータ管理に使われているデータベース「コンテントプロバイダ」のデータの表示・変更を行えるようです。今回の場合は、上記の実行コードとcontentコマンドの概要を見ていただくとわかるように「設定 – セキュリティ:提供不明のアプリ」に関してcontentコマンドで変更。
許可しない場合は、最後の数字を「0」にする。
を入力後、「enter」キーを押します。実行後も何も出力はされません。
その2
shell settings put secure install_non_market_apps 1
* 実際は、〜 adb shell settings put secure install_non_market_apps 1
の状態になっていると思います。
でも提供不明のアプリを許可出来るようでした。許可しない場合は最後の数字を「0」に変更。
実行後も何も出力はされません。
*上記のコードを実行後、Android端末にアプリをインストールする際に「インストールはブロックされました」という表示が出た場合は、「提供元不明アプリの許可」が成功していません。
【アプリのインストール(提供不明アプリが不許可の設定でのインストール)】
・手順1:Macでインターネット上でapkファイルをダウンロードします。
* apk – Android application PacKage形式:Googleにより開発されたAndroid専用のソフトウェアパッケージのファイルフォーマット
キーワード
:apk 入れたいアプリ名
等で検索すると見つかるのではないかと思います。ダウンロードするファイルは
・.xapk形式
・.apk形式
があるようでしたが、
・.apk形式
のファイルが必要みたいでした。
.xapk形式のファイルで試すと
need APK file on command line
(APKファイルがコマンドライン入力に必要です)
とエラーの表示が出力されました。
・手順2:apkファイルをMac経由でAndroid端末にインストールします。
ターミナルに以下のコードを入力し実行します。
devices
* 実際は、〜 adb devices
の状態になっていると思います。
の出力結果が
******** device
(* は数字・アルファベット)
と表示出来ている状態にした後、
install
(adbでインストールするためのコマンド入力)
* 実際は、〜 adb install
の状態になっていると思います。
と入力し、半角スペースをあけた状態で、「.apk」形式のファイルをコマンドにドラッグ&ドロップします。
その後、「enter」キーを入力すると処理が始まり、最終的には
Success
(成功)
Windowの際の例です
と表示されます。